暮らしのたより

住まい全般

今の家にそのまま長く住み続けたい中高齢者は85%以上を占める

日本人の平均寿命は女性が85.9歳、男性は79.44歳。これだけ長寿の社会になれば、ほとんどの中高齢者の方々は、引き続きご自身の住み慣れた家でこれからも長く暮らし続けることになります。

国土交通省の住いの調査によりますと、自分が高齢期を迎えたら、介護や住居費の負担を軽減するためにどこか他へ住み替えをお考えですか?との質問に対し、「特に住み替えは考えていない」が最も多く69.5%で、次いで、「今の家をリフォームをして住み続ける」が16.7%で、両方で、およそ85%以上の方々が今の家にそのまま長く住み続けることを希望していることがわかります。 これに対し、「住宅を新たに購入する、借りる、施設に入るなどして住み替える」と回答した人は、わずか7.6%でした。つまり、ほとんどの方々が、長年住んだ場所や家から離れたくないと考えている傾向にあります。

しかし、高齢者が築年数の経過した古い家にそのまま住み続けるためには、問題も多く、高齢になることにより、自宅内での転倒等の事故も多数発生しております。多くの人が自分の住み慣れた古い家に長く住みたいと希望している一方で、家計面でゆとりがあるにもかかわらず、近い将来起こりうるであろう身体の衰えによる住宅内での事故や不便に対しては、ほとんど対策が取られていない現実もうかがうことができます。

従って、ご自身の介護が必要になってから慌てて、リフォームや改修に取り掛かる前に、今のうちから住いの総合的なチェックをしておくことが望まれます。