暮らしのたより

内装リフォーム

高齢社会と住まい

日本の高齢化は、世界でも例のないほど急速に進んでいて、あと10年もすると65歳以上の人工比率が、日本の総人口の25%になるといわれています。今や、高齢化社会ではなく、高齢社会になってしまった訳です。そして、これから、高齢者のいる住まいが普通になりますと、住まいは高齢者に適応した、機能や性能が求められることになります。しかし、あまりにも、段差の解消や安全性が一辺倒のバリアフリーばかりに目を奪われていると、逆効果にもなりかねません。確かに、家の中でのつまずきや転倒によるケガは避けられても、一歩外に出た時に、歩道や建物の段差等には気づかずに、逆にケガをしてしまうことになります。そして、これは、高齢者にかぎったことではなく、子供たちにとってみても、バリアフリーに慣れすぎると、同じように転びやすく、ケガもしやすくなります。また、住まいの床のつくりもフローリング・バリアフリー仕上げとなりますと、足裏感覚も鈍くなる傾向にあり、日常のスリッパ履きの生活習慣も本当に快適なことなのか疑問に思われます。